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File no. 141
《GREGORY/グレゴリー》
歴史ある名門であり、その道のパイオニアを数多く紹介してきた本連載。
今回は"バックパック"界のロールス・ロイスとも称され、至高の製品を提供し続けるパイオニア《グレゴリー》の歴史を改めて紹介する。
後に《グレゴリー》の創業者となるウェイン・グレゴリーは、当時結婚したばかりの妻のスージーと、二名の仲間とともにガレージブランド《サンバード》を1970年に設立。
しかし、多くの技術的問題に直面し、設立三年後には同社を解散。
以降、ウェインはフリーランスデザイナーとして寝袋やテント、さらにテクニカルウエアなどを手掛けていたが、彼のパックへの情熱は潰えることはなかった。
《サンバード》の解散から四年後の1977年には、自身のファミリーネームを冠した新ブランド《グレゴリーマウンテンプロダクツ》をスタート。
新ブランド創設後、各社がまだ試験段階にあった、パックの中部にフレームを設けるインターナルデザインに着目。
そして"背負うのではなく、着る"という新たな発想のもと、人間工学に基づいた革新的なファーストモデルを完成させる。
1978年には、友人であり、救急救命士でもあったケニー・クックが、デナリ(マッキンリー山)登頂に際し、まだスタートしたばかりのグレゴリーパックをオーダー。
ウェインはプロト段階にあったファーストモデルにさらなる軽量化を図り、彼のカスタムオーダーに応えた。
「カシン」と命名されたそのパックは、幾度かのマイナーチェンジを繰り返しながら、ブランドを代表するフラッグシップモデルへと成長。国内はもとより各国の権威あるアウトドア専門誌や
冒険家たちから高い評価を獲得し、《グレゴリーマウンテンプロダクツ》はようやく軌道に乗り始めた。
そして、数年後にはブランドネームを《グレゴリー》へと刷新。
1980年代に入ると、極地に挑むクライマーだけではなく、一般ハイカーに向けた商品開発が急務となった。
この当時に誕生したのが、写真のモデル「デイパック」だ。
当時、一般ハイカーたちから人気を集めたこの「デイパック」は、今現在もブランドを代表するロングセラーの1つであり、日本国内で《グレゴリー》の名を知らしめたアイコン的モデルであ
る。
1990年代に勃発したヴィンテージブームは《グレゴリー》の人気にさらなる拍車を掛けた。
その後も"着る"という哲学を貫き、現在は先端のテクノロジーを駆使しながら、あらゆるシーンに対応するバックパックを中心に、多彩な製品を提供し続けている。
Information
グレゴリー/サムソナイト・ジャパン
tel:0800-12-36910
www.gregory.jp
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Trade Model :
DAY PACK
創業当時から存在し、45年以上にわたり愛されてきたブランドを代表するロングセラー「デイパック」。
幾度かのアップデートにより、見た目はクラシックながら現在でも多様なシーンの第一線で活躍できるデザインとなっている。
内部の小物収納用ジッパー付きポケットや使わない時は収納できるウエストベルトなど、外見だけではわからない機能を多数装備。
豊富なカラー展開も嬉しい。[容量26ℓ/W40×H45.5×D16.5㎝]
¥24200