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《MERRELL/メレル》

現在はタウンユースからアウトドアまで、一足で幅広いフィールドに対応してくれるハイキングシューズがたくさんある。

ここでは、そんな実用的で快適なアウトドアシューズを展開するシューズブランドの代表格《メレル》の歴史に触れてみたい。

《メレル》は1981年にアメリカ・バーモント州で設立された。

創業のきっかけは、カスタムメイドのブーツ職人として名を馳せたランディ・メレルの技術と、スキーブランドの幹部で新ブランドの設立を考えていたクラーク・マティスとジョン・シュバイツァーのビジョンが融合したことによる。

この三人の運命的な出会いが、アウトドアブランド《メレル》の原点となった。

ちなみに、1981年にランディ・メレルのつくったハイキングブーツが雑誌『バックパッカーマガジン』に掲載され、北米でもっとも機能的で快適な靴として大きく取り上げられた。

このことからもわかる通り、メレル・ブーツ・カンパニー設立後はハイキングブーツを主力商品として展開していた。

試行錯誤を繰り返し、1983年に最初の名作「オリジナルレザーハイキングブーツ」が誕生。

その後、同オリジナルレザーをベースにアッパーの強度を上げた「ウィルダネス」を開発。

ブルーの紐がトレードマークの「ウィルダネス」は誕生以来、現在まで高い人気を維持するハイキングブーツの銘品となっている。

1985年、《メレル》はより多くの消費者に手頃な価格で高品質なアウトドアシューズを提供するための生産体制を整える。

この転機は、ブランドの成長に大きく寄与した。

1990年代に入るとさらに革新的な製品を展開するようになり、1997年には「ジャングルモック」を発表。

スリッポンタイプでありながら、アウトドアでの活動にも対応できる画期的なシューズは大ヒットを記録した。

2000年代には、さらに多様な製品ラインを展開し、トレイルランニングやウォーター、カジュアルなど、さまざまなアウトドアアクティビティに対応する製品を開発・提供。

また、環境への配慮を重視し、持続可能な素材を使用した製品の開発にも力を入れる。

2007年には写真の「モアブスピード2」の原型にあたる初代の「モアブ」が誕生。

この「モアブ」シリーズは、なんと世界累計2800万人以上のアウトドアファンに愛用されてきたという。

多くの人に愛用されるからこそさらに磨かれ、美しく、快適に進化を続けることができるのだ。