1859年にフランス南西部で創業したダウンジャケットの名門。

File no. 188

《PYRENEX/ピレネックス

食の国フランスには、古くからカモ肉やフォアグラを食す文化がある。

フランス南西部はその美食を支える主たる産地となっており、食肉やフォアグラなど、家禽産業が盛んに行われている。

実はその副産物として、フォアグラに劣らない貴重なものが必然的に手に入る。

それは”羽毛”だ。

それゆえ、この地域では家禽産業と同時にダウンやフェザーを取り扱う産業も発達した。

 

今回紹介する《ピレネックス》は、そんなフランス南西部のピレネー山脈の麓、サン・セベに羽毛を加工する会社として、曾祖父のアペル・グラボスによって誕生する。

創立された1859年は、日本でいえば”幕末”や”安政の大獄”が起きた頃。

なんと《ピレネックス》はその頃から現在まで、ずっと羽毛の加工に携わってきた老舗中の老舗。

そう考えると積み上げてきた技術や知識などの蓄積には計り知れないものがある。

 

さらに、現在まで五代にわたり創業者一族のグラボス家が家業を守り続けているというから驚きである。

1960年代初頭はダウンの加工販売に加えて、掛け布団や枕などの寝具を生産していたが、徐々にシュラフなどのアウトドア製品の生産へとシフト。

そして、冒険家としてヨーロッパの山々を登破し、数々の登攀ルートを切り開いてきたルイ・オードベールをテクニカルアドバイザーとして選任。

以来、数多くの機能的なダウンジャケットを開発した。

 

1980年代に入ると、アウトドアユーザーに愛用されていたダウンジャケットがカジュアルウエアとしても人気を呼び、街でも着用されるようになる。

気鋭のデザイナーとコラボレーションしたプレミアムラインを展開するなど、よりファッションシーンを意識した製品を展開し、目の肥えたセレブリティにも愛された。

同社の羽毛が世界中から称賛される大きな要因の1つに”新鮮さ”がある。

油分を含んだ羽毛をいかに素早く洗浄できるかが羽毛の品質を大きく左右するが、同社の本社工場は羽毛の供給を受ける農場から約一時間という距離にあるため、常に羽毛の状態は新鮮。

 

《ピレネックス》は地理的な条件を維持し、160年にわたって守り、培ってきた技術を用いて最高の羽毛をつくり続けている。

写真の「スプートニックミニ リップストップ2」は、そんな同社の魅力を堪能できるダウンジャケット。

本国でも長年愛され続けているベストセラーモデルだけに、本場の本物を感じたい人にはぜひともオススメしたい。


Information

グリフィンインターナショナル

tel:03-5754-3561
https://pyrenex-jp.com
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Trade Model :
NEWTON ABBOT
DUFFLE COAT

《ピレネックス》を代表するダウンジャケットの名作「スプートニックミニ リップストップ2」。

細めのピッチでキルトステッチを全面に施し、シンプルに仕上げたヒップレングスのこの一着は、フランス本国でも高い人気を誇るロングセラーモデル。

ロフト感のあるフレンチダックダウンを充填しており、表地には軽く、耐久性にも優れたポリエステル製ミニリップストップを採用することで軽快に仕上げた。
フードは着脱可能。

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