File no. 170

《Oakley/オークリー》

サングラスの老舗や名作などは本誌でも度々紹介してきた。

そこで今回は、スポーツ用サングラスのリーディングブランド《オークリー》に注目。

世界中のトップアスリートたちが絶対的な信頼を寄せるブランドの歴史を辿ってみよう。

《オークリー》は1975年、創業者であるジム・ジャナードによってアメリカ・カリフォルニア州南部に設立された。

たった300ドルの資金で設立した小さな会社は、当初モトクロス用のグリップを製造していた。

ブランド名にある《オークリー》は、創業者のジムが飼っていた愛犬のイングリッシュ・セッターの名前が由来だといわれている。

その後、同じモトクロスに必要な道具であるゴーグルを製造・販売したところ、トップライダー陣から高い評価を獲得し、徐々にアイウエアブランドとして認知されていった。

アイウエアを手掛けるようになった同社は＂あらゆる状況下においてどのように眼を守るか？＂を社是として技術を推進。

自社開発の素材やテクノロジーを駆使したフレームやレンズは、他の追随を許さない圧倒的な高性能を誇り、現在は世界中でなんと900件以上の特許を取得するまでに。

この哲学により、最高レベルで競い合うトップアスリートの信頼を得ていった。

また、いつしかその企業文化に、発明家、理想主義者、科学者、クリエイターなどが自然と集まり＂Technology Wrapped in Art（テクノロジーをデザインというアートで包み込む）＂という企業精神を基に、プロダクトデザインおよびスポーツパフォーマンスの分野で世界をリードする企業へと成長。

0.01秒、0.1㎜が勝敗を左右するトップアスリートのために開発された最高峰の素材や技術は、日常使いのサングラスにももちろんフィードバックされている。

その証拠に、米国工業規格のテスト基準を大幅に上回る性能を持つ《オークリー》独自のレンズテクノロジー「High Definition Optics ®︎（ハイデフィニッションオプティクス）」を、すべてのアイウエアに実装。

このHDP®︎は、世界最高水準のクリアな視界と精密さ、耐衝撃性、紫外線からの保護を特徴とするテクノロジーだ。

カリフォルニア生まれのブランドらしく、ファッションに映えるデザインも多数展開していて、写真は38年にわたって愛され続けている大定番「フロッグスキン」のニューモデル。

太陽を思わせる明るいデザインに、サラリと最高峰の機能が備わった注目作だ。