1921年にドイツで生まれた、現代に存在する機能美の原点。

File no. 199

《BRAUN/ブラウン

スマートウォッチやスマートフォンなど、ガジェットは今や ” 持ち歩くテクノロジー ” であると同時に ” 身に着けるデザイン ” としての側面も持ち併せている。

多くの人がそれをファッションの一部として捉え、自分に相応しいデザインを選ぶようになった。

そんなミニマルで洗練された美意識の結晶ともいえるガジェットのルーツを辿っていくと、行き着くのはドイツの家電ブランド《ブラウン》である。

機能美を突き詰めたそのデザイン哲学は、現代のガジェットや電化製品にまで確かな影響を与えている。では一体 《ブラウン》とはどんなブランドなのだろう。

その歴史に触れてみたい。

 

1921 年、マックス・ブラウンがフランクフルトに設立した小さな工房がブランドの原点。

当初は無線機器の部品を製造していたが、1930 年代に入るとラジオ本体の開発へと乗り出し、着実に成長を遂げていく。

1950 年代にはラジオとレコードプレーヤーを一体化させた「オーディオ 1」を発表。

これを機に《ブラウン》は革新的な家電ブランドとして注目を集めるようになり、1955 年にはデザイン部門を本格的に組織化。

外部の若手デザイナーとともに製品開発を行う体制を築き、ここからデザイン革新が加速していく。

1960 年代以降、当時としては珍しかった電卓や腕時計、キッチン家電に至るまで、ジャンルレスに先進的なプロダクトを次々発表。

「SK4(ラジオ付きレコードプレーヤー)」や「T3(ポータブルラジオ)」、「シックスタント(電気シェーバー)」といった代表作の数々は、ニューヨーク近代美術館『MoMA』に永久所蔵されるほどの評価を受けた。

 

《ブラウン》 のデザインは、ただ見た目が美しいだけではない。

誰にとっても直感的に使いやすく、かつ無駄を省いた構造が評価されてきた。

現に技術革新と機能美が高いレベルで融合した製品は、世界中で長く愛される存在となっている。

 

写真の「ブラウン トラベル アラームクロック」もまた、その象徴的なプロダクトの 1 つ。

持ち運びしやすいコンパクトなサイズと視認性の高いデザインは、多くのユーザーから長年支持されてきた。

あえてアナログを選ぶその姿勢も、《ブラウン》らしいこだわりが感じられるポイント。

100 年以上にわたって時代の先を見据えてものづくりを続けてきた《ブラウン》 の哲学は、今もなお色褪せることなく、現代のライフスタイルの中に静かに息づいている。


Information

マーサインターナショナル

tel:03-3527-3920
https://br-time.jp
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Trade Model :
BRAUN Travel Alarm Clock

無駄を削ぎ落としたミニマルなフォルムに《ブ
ラウン》らしい機能美を凝縮したトラベル用
アラームクロック。視認性に優れたダイヤルデザインや指先で直感的に扱える操作性は、長年にわたって高い評価を得てきた。旅先はもちろん、デスクやベッドサイドにも自然と馴染む端正な佇まいで、世界中のファンを魅了し続けるタイムピースだ。『MoMA』に所蔵された名作「AB1」の系譜を受け継ぐ、現代のスタンダードといえる一品。
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