国産ジーンズの黎明期を築いた岡山発のデニムブランド。

File no. 205

《BOBSON/ボブソン

今や日本を代表する繊維産地として知られる岡山県。

その 地から、日本製ジーンズの歴史を切り拓いてきた存在こそが《ボブソン》である。

 

戦後間もない1945年、岡山県倉敷市 旭町で『山尾兄弟会社』として創業。

当初は動力ミシン数台の小さな縫製工場だったが、作業服や学生服といった厚手綿衣料 の製造で徐々に信頼を集め、"品質のボブソン"として名を広めていく。

 

1951年にはアメリカ陸軍の制服をモチーフにした「U.S ズボン」が大ヒット。

全国展開を果たし、縫製力と品質への信頼を確立していった。

そうした礎を背景に、1969年に《ボブソ ン》の商標が誕生。

翌1970年にはアメリカンカジュアルブーム の到来を見据え、本格的にジーンズの生産・販売をスタート。

学生服・作業服の製造から完全にジーンズ専業へと舵を切り、岡 山発の本格デニムブランドとしての道を歩み始める。

1972年には全国に販売ディビジョンを設け、ベルボトムジーンズ「550」のヒットとともに知名度を高めていく。

また、当時の若者文化に寄り添う情報誌『ミニブック』を発行するなど、ファッションとカル チャーを結びつける姿勢も《ボブソン》らしさを際立たせた。

さらにこの頃、アメリカへの憧れが色濃く残る時代背景の中、ジーンズブームが一気に加速。《ボブソン》は品質だけでなく、ブラ ンドイメージの確立にも注力。

国内初のジーンズのテレビCM を 制作し、外国人モデルを起用した広告は、当時の若者に強烈な印象を与えた。

その後も、多くの海外企業とのライセンス契約 を締結し、世界展開を進めることで、日本のジーンズを世界に広める原動力となっていった。

 

《ボブソン》のものづくりは、創業 当初から一貫している。

それは"本物のジーンズとはなにか"を突き詰める姿勢であり、時代に応じてアップデートを重ねながら、"らしさ"を失わない哲学でもある。

写真のモデル「B-1969- XX-F-004 セルビッチデニム ベルボトム」は、今では少し珍しくなった、膝から裾に掛けて広がる美しいフレアラインを備えたシグネチャージーンズだ。

1970年代の資料をもとに、13.5 オ ンスのセルビッジデニムや象徴的な革パッチなど、細部までこだわった仕様となっている。

岡山で培われた技術力と、海外への挑戦をいとわなかった攻めの姿勢。

その両輪でブランドは磨かれ、 50年以上にわたって、日本のジーンズシーンを支え続けている。


Information

ボブソン

tel:086-292-3001
https://bobson.co.jp
-----

Trade Model :
B-1969-XX-F-004
BELL-BOTTOM
SELVEDGE DENIM RIGID

1 9 7 0年代の資料をもとに再構築されたとい
う《ボブソン》のフラッグシップモデル。ブラン
ドを代表するベルボトムシルエットを採用し、
岡山で織り上げた1 3 . 5 oz のセルビッジデ
ニムで仕立てた本格仕様。ヒップまわりにゆ
とりを持たせつつ、膝から裾に掛けてぐっと広
がる美しいフレアラインは存在感抜群。オレ
ンジのステッチワークや着込むほどに風合
いを増すパッチなど、ジーンズ本来の楽しさ
を改めて感じさせてくれる一本。
¥ 3 6 3 0 0

Ranking

よく閲覧されているPOST

Tags

タグ一覧