150年以上にわたり世界最高峰のワークブーツをつくり続ける米国の雄。

File no. 092

《WHITE’S BOOTS / ホワイツ ブーツ》

ひと口にブーツといっても用途別にジャンル分けされ、さまざまなデザインのものが存在する。
一般的なレザーブーツでいえば、イギリスやイタリア産が有名。

 

しかし、ことワークブーツというジャンルにおいては、アメリカ産のそれが他を圧倒している。
タフさと合理性が融合したアメリカ特有のワークブーツは、一般的なブーツには存在しない多くの魅力に満ち溢れている。

 

そんなアメリカ・ワークブーツ界の最高峰に君臨するブーツメーカーこそ、今回紹介する《ホワイツ ブーツ》だ。
大国アメリカをつくり上げてきた労働者たちの足下を長きにわたり支え続けてきた、偉大なるブランドの歴史を辿る。

 

《ホワイツ ブーツ》の歴史は古く、創業は18世紀半ばの南北戦争以前まで遡るという。南北戦争といえば、1861年から1865年に掛けて行われた内戦。
つまり少なくとも今年で創業から150年以上の歴史を紡いできたブーツカンパニーということになる。
アメリカ東海岸における重工業の拠点として発展したヴァージニア州で、労働者を足下から支えるべく、一人一人にジャストフィットする堅牢なワークブーツをオーダーメイドで製造したのが同社のルーツだ。

 

現在はアメリカ西海岸の最北端に位置するワシントン州の街、スポケーンで世界屈指の品質を誇るブーツカンパニーとして操業を続けている。
創業当時より、頑にハンドクラフト製法の伝統を守り続けるそのスタイルは、今現在も変わっていない。《ホワイツ ブーツ》製品の大きな特徴は、厳選されたレザーのみを使用している点。
また、アッパーレザーとインソールを縫う際に「アイリッシュ・リネン」という堅牢な太い糸を使用している点にある。

 

肉厚なレザーに太い糸を通す作業には、熟練職人の高い技術を要するが、ハンドソウイングウェルテッド製法を採用することで、他社では実現できない柔軟性と快適性を生み出している。
長きにわたり蓄積された技術、数えきれない細部へのこだわりが外からの水の浸透を防ぎ、世界最高峰と称される強度を与える。
ただしハンドクラフトは手間やコストが掛かり、一日に限られた足数しか生産できない。《ホワイツ ブーツ》ほど、手作業にこだわっているブーツメーカーは、ワークブーツ大国であるアメリカにおいても稀有な存在だ。

 

フラッグシップモデル「スモークジャンパー」などの歴史的なブーツを多数展開しているが、今回は入門編として幅広いシーンで活躍する堅牢で美しいブーツ「セミドレス」に注目した。


Information

スタンプタウン渋谷

tel:03-3477-0658
www.stumptownjapan.com
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Trade Model :
5” SEMI-DRESS

まるでドレスシューズのような上品な雰囲気が特徴。
1930年代からずっと変わらないスタイルで、主にデスクワーカーをターゲットに開発された、ドレスからカジュアルまで幅広い着こなしに対応するモデルだ。

ボディに使用しているのはホーウィン社のクロムエクセルレザーで、ウェルトには堅牢なダブルステッチを採用。

アウトソールにはビブラム社の「♯700」が配される。レザーや各部の仕様はオーダーメイドにより変更可。
¥87500

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