25.MAY.2019

【P】 PALLADIUM

フランス軍の砂漠での活動用ブーツとして開発された70年来の名作。

紳士靴やブーツはもちろん、スニーカー業界にも古くから愛され続けているマスターピースは存在する。
何十年という長い間、素材や技術、デザインの進化が繰り返される中で、その姿を消すことなく現存し、今なお世界中で愛されるというのは本当に奇跡に近い。

 

今回は、その名作の1つである「パンパ」を誕生させた《パラディウム》に注目したい。同ブランドは、航空業界向けにタイヤを製造する会社として、1920年のフランスで産声を上げた。

 

創業後すぐに躍進を遂げ、キャンバス地と加硫ゴムを組み合わせた、耐久性に優れた製品を開発。
短期間のうちに世界規模のシェアを獲得するまでに急成長することとなる。

 

しかしその後、第二次世界大戦が終わるとタイヤの需要が減少。
それに伴い、1947年からはゴムとキャンバスに関しての専門知識を活かして、航空機タイヤのような頑丈なキャンバスブーツの製造をスタートさせた。

 

このブーツに当時のフランス軍が注目。
そして"砂漠で使用するための快適で耐久性に優れたシューズを作ってほしい"と依頼する。《パラディウム》は、このフランス軍からの難題に応えるため、アッパーにコットンキャンバス、ソールにはラバーを採用した、当時としては革新的なブーツの開発に成功。
このブーツこそがシューズ業界のマスターピースとして君臨し、《パラディウム》を象徴するアイコン的存在となっている「Pampa(パンパ)」シリーズの原型である。

 

開発されたこのブーツの快適性と耐久性は、荒々しいことで有名だった当時のフランスの外国人部隊の間で大反響。
ついには、フットウエアという新しい業界においても一目置かれる存在となった。
過酷な環境で活動する兵士の足下を支えるために開発されたブーツの評判はフランスの一般層にまで広まり、いつしか一般国民の足下をも支えるシューズとして広く愛用されるように。

 

時代の移り変わりと共に《パラディウム》の製品も進化を続け、魅力的なシューズがさまざま登場。
それらは世界中の人々に愛用されているが、それでも「パンパ」シリーズの人気が衰えることはない。
原型の登場からすでに70年が経過しているというのに。

 

シューズ界の名機を、これを機にワードローブに加えてみてはいかがだろうか。
ちなみに、耐久性に優れながら、軽量性や速乾性も兼ね備えた「パンパ」と、湿度の高い日本の気候は相性抜群。
タウンユースはもちろん、ちょっとした外遊びにも活躍してくれるので、一足持っておくとかなり重宝するはずだ。


Information

S-Rush 原宿店

tel:03-6455-4125
www.palladiumboots.jp

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Trade Model :
T&A COLLAR SHIRT

「パンパ」の発売当初に採用されていた角ロゴ(現在は丸ロゴ)をシュータンに使用し、当時の雰囲気を再現したハイカットタイプ。

アッパーには20オンスのコットンキャンバスを、ライニングにはコットンツイルを使用している。
インソールにはクッション性に優れた「パラドロップ」を採用し、クラシカルな見た目を残しながらも、機能性を現代的にアップデートしている。

全六色で展開される豊富なカラバリも嬉しい限りだ。
¥8500

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