名靴の産地として知られるスペイン・マヨルカ島発祥の老舗ブランド。

File no. 111

CAMPER/カンペール

革靴の生産地としては、イギリスやイタリア、フランスにアメリカなどが有名だ。

世界的に名を馳せるブランドもたくさんあることから、その事実は革靴好きであれば誰もが納得するところだろう。

しかし、実はこれらの国々に負けず劣らず、名靴の生産地として堂々と肩を並べる国がある。

それは情熱の国、スペインだ。

 

靴の聖地と称されるスペイン南東部のアルマンサ、地中海に浮かぶマヨルカ島などが特に有名で、日本にはなかなか情報は入ってこないが、ヨーロッパ圏を中心に世界に知られる名靴の生産地なのだ。

そして今回紹介するのは、そんなマヨルカ島発祥の老舗シューズブランド《カンペール》について。

ここ日本においても馴染み深い同ブランドの歴史背景に触れてみたい。

 

《カンペール》は、新しく新鮮なシューズの需要の増加に応えるべく、1975年にロレンソ・フルーシャによって設立された。

フルーシャ・ファミリーは元来、靴職人の家柄。実は《カンペール》の歴史は、ロレンソによって設立されるずっと前から、一族の歴史とともに始まっていたのだ。

ロレンソの祖父であり、熟練した靴職人だったアントニオ・フルーシャーは、1877年にイギリスからマヨルカ島に帰国。

その後、マヨルカ島で初めての靴作り用工業ミシンを輸入し、それまでの伝統的な靴作りに革命をもたらした。

 

以降、フルーシャー・ファミリーには、マヨルカ島に伝わる伝統的な靴作りの技術や知識、クラフトマンシップに加え、革新に挑戦するスピリットまでが受け継がれ、それが今日の大胆でユニークなブランド独自のスタイルの土台となっている。

写真のシューズは《カンペール》の設立年に誕生した最初のシューズ「カマレオン」のデザインやスピリットを受け継いだ直系モデル「カマレオン 1975」。

デザインに関しては、マヨルカ島の農夫たちが100年以上前から履いていた素朴な靴からインスピレーションを受けたものとなっている。

また、天然のリサイクル素材が使われたオリジナルモデル同様、「カマレオン 1975」にもサスティナブルな素材がふんだんに取り入れられているのが特徴。

出自の背景やマヨルカ島由来のデザイン、サスティナブルな素材など、魅力が詰まった語れる一足なのだ。

 

カンペール》は、現在もフルーシャー・ファミリーによって運営され、マヨルカ島の中心にあるインカという町を拠点にデザイン・開発が行われている。

写真のモデル以外にも多彩なモデルを展開しているので、ぜひ注目してみてほしい。


Information

カンペール

tel:03-5412-1844
www.camper.com
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Trade Model :
CAMALEON 1975

1975年に誕生したブランド史上初のシューズ「カマレオン」のデザインやスピリットをそのまま受け継いだ「カマレオン 1975」。

デザインはマヨルカ島の伝統的なシューズがベース。
素材の94%にバージンプラスチックを使わないアウトソール、BCIが認定したコットン素材のアッパーやシューレース、リサイクルコットン製のライニングを使用。

よりサスティナブルな未来を目指す《カンペール》の意思が表現された一足だ。
¥14300

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