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File no. 005
《EDWARD GREEN / エドワード・グリーン》
伝説の革靴。世界中に名門と呼ばれるシューズメーカーは数あれど、これほど目を引く形容詞で表現されるブランドが他にあるのだろうか?
見る者を魅了する正統系譜的デザイン、そしてグッドイヤーウェルト製法をはじめとする極めて堅実な作り込み。
その姿勢を貫く《エドワード・グリーン》だからこそ認められた、非普遍的な言葉なのかもしれない。
ブランドの設立は1890年。
のちに英国で稀代の才気煥発な靴職人と謳われたエドワード・グリーン氏が、3人の息子とともにハンドメイドの小さな紳士靴工房を開業する。
そこは、数々の名門シューズブランドを輩出してきた紳士靴の聖地、イギリス・ノーサンプトン。
靴作りの必須条件とされる上質な革、豊富な木材、澄んだ水源が揃うこの地で、ただひたすらにクオリティを追求し続けた《エドワード・グリーン》が周りから評価されたのは必然だったといえるだろう。
彼が残した”でき得る限りの上質を求める”という明快な哲学は、今日も変わらず継承されている。
ただ、一世紀以上の深い歴史を刻んできたブランドだけに、すべてが順風満帆だったわけではない。
1970年代後半には経営難に陥り、1983年にイタリア出身のジョン・フルスティック氏が再建。
名車、ポルシェ911のシェイプがソースになったという逸話がある洗練されたデザイン、現在の名声を高める結果となったフィッティングなどの改良がなされたのもこの頃といわれている。
また、そのあまりにも高い完成度が逆に災いし、工場そのものが大手ブランドの手に渡ってしまったという時代も。
しかし、長年《エドワード・グリーン》を支えてきた職人と2004年に就任した現デザイナーのガジアーノ氏により復興。
一時は使用不可能となってしまっていたブランドの命『202』ラストも、彼らの誇りとともにリバイバルを遂げる。
そういった紆余曲折を経て現在に至るというどこか土臭いヒストリーもまた、男ならば心惹かれるところではないだろうか。
ハトメのサイドに施された『スワン・ネック』をアイコンに1930年から受け継がれてきた代表作『チェルシー』は、まさに同ブランドの真骨頂。良い意味で遊びのない、生真面目な魅力。
それを再認識させてくれる1足は上質な大人に、そしてちょっと背伸びをしたい年代にも自信を持って推奨したい。
Information
ストラスブルゴ
tel:0120-383-563
www.edwardgreen.jp
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Trade Model :
CHELSEA / 202
クラシカルなオックスフォードタイプの正統派ストレートチップ。上質なカーフスキンアッパーに加え、《エドワード・グリーン》の名作ラスト『202』を採用。それにより、伝統的な英国靴ならではの曲線美と上質な履き心地を両立している。
1930年から受け継がれてきた同モデルの代名詞『スワン・ネック』も華やかなアクセントに。日常のビジネスに、そして特別な日のフォーマルにと、幅広いシーンで有効活用できるはず。
¥146000