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File no.004
《dunhill / ダンヒル》
イギリス発のラグジュアリーブランド《dunhill / ダンヒル》。
同銘柄の重要なキーワード、モートリティーズをご存知だろうか?
創業者であるアルフレッド・ダンヒル氏は、元を辿れば馬具専門卸売業を営んでいた人物。若干21歳の1893年に父親の家業を受け継ぎ、自らの名を冠した会社を設立する。
ちょうどその頃、幌馬車が主流の英国に自動車が到来。それが次なる交通手段に取って代わることを敏感に察知したアルフレッド氏は、アクセサリーや小物から自動車愛好家のために新たなアプローチを始めた。
イギリスでいち早く自動車を所有した1人と謳われる同氏は、ドライバー目線のユーティリティが優先されたラインナップを提案。そのアイデアは、多くの顧客の心を魅了していく。
つまり、モータリング(自動車)に、オートリティーズ(権威)を組み合わせた造語がモートリティーズであり、そのキーワードは100年以上経った今も継承されている。
ほどなくして”自動車以外のものすべて”をモットーに多様なアイテムを展開。車のヘッドライトやホーン、レザーコート、ラゲージ、グローブにゴーグル。さらに、懐中時計をダッシュボードに装着できる『ダッシュボードクロック』、遠くの警察を発見するための双眼鏡『ボビー・ファインダーズ』など、ウィットに富んだグッズでさらなる人気を確立していく。
1907年には、ロンドンのもっともファッショナブルなデュークストリート(現ジャーミンストリート)にブティックをオープンし、個人の嗜好に合わせた刻み煙草のブレンドサービス『マイ・ミクスチャー』をスタート。オープンカーを運転しながらパイプ煙草が吸えるようにと考案された『ウインドシールド・パイプ』も《ダンヒル》を有名にした代表作だ。
そして1924年、遂にライターが誕生する。現在のユニークライターの原型となった『コールマンライター』をはじめ、1957年には後の代表作『ローラガスライター』を発表。その《ダンヒル》ならではの洗練された仕上がりは、半世紀以上経過した現在もまったく色褪せることはない。
“すべての顧客のために”というスタンス、そして”こだわりを持つことの楽しみに敬意を払う” という大きな信念が詰め込まれた小さな名品。そんな格別な逸品を日常のパートナーに迎えてみてはいかがだろうか。
Information
ダンヒル / リシュモン ジャパン
tel:03-4335-1755
www.dunhill.jp
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Trade Model
Carbon Fiber Lighter
『ユニークシリーズ』と『ローラガスシリーズ』、《ダンヒル》のトレードモデルである2大ライターのうちの後者。高級感溢れるフォルムにカーボンのデザインを落とし込んだスタイリッシュな表情は、まさに同ブランドが得意とするところ。
ローラー部分に刻印ロゴを施すなど、さりげなくアイデンティティを表現する小粋なあしらいにも注目だ。大人の身嗜みとして自分用に、また大切な人への贈り物としても推奨したい。
¥86000