200年以上の歴史を誇るスコットランドのファクトリーブランド。

File no. 089

《Johnstons / ジョンストンズ》

上質なマフラーやストールの代名詞といえば、やっぱり”カシミヤ製”だろう。
カシミヤは毛質が細くて軽く、柔軟性があって、保温性と保湿性にも優れている。
また上品な光沢感と風合いに加えて適度な弾力性もあるため、織物となった後に型崩れしにくくなるという特性も。

 

それだけに製品の値は少々張るものの、1つ持っておけば見た目にも実用的にも満足できるはずだ。
そんなカシミヤを使用したマフラーやストールで世界的に名を馳せるブランドがある。

 

それこそがスコットランドの名門《ジョンストンズ》。
創業は1797年と古く、スコットランドの北東に位置するエルガンの地でその歴史をスタートさせた。
創業間もない1801年からウールを中心とした手織ビジネスを展開し、1840年代初期には後に《ジョンストンズ》の代表的な「エステートツイード」として知られるデザインの創作に取り掛かっている。

 

このエステートツイードとは、同じ氏族を特定する織柄「クランタータン」に対して、同じ地域で働き生活する人々を特定するための織柄だ。当初は、高地での生活やスコットランドの厳しい天候に耐えられる重い生地でのみ作られていたが、1800年代後半に入るとより一般的な用途のために軽い生地やアイテムが作られるようになった。
現在、世界のトップデザイナーにも使われている《ジョンストンズ》製の高級カシミヤ素材もまた、エステートツイードを起源としたものが多く選ばれている。

 

1960年代に入ると、ニットウエアの製造に取り掛かり、1970年代後半にはカシミヤニットの生産の心臓部と称されるホーイックにも自社工場を設立。
このホーイックの工場で生産されるカシミヤ製品は、その品質の高さから世界中で高い評価を受けた。

 

ちなみに《ジョンストンズ》というブランドは、いわゆるファクトリーブランドに近い。
エルギンとホーイックにある自社工場では、もちろん自社ブランドである《ジョンストンズ》の製品を生産しているが、その他にも世界的なメゾンブランドから依頼を受けてカシミヤ製品の生産・提供を行っている。

 

世界のトップメゾンが展開しているストールやマフラーが、実は《ジョンストンズ》製ということが多々ある。
裏を返せば、トップメゾンが求める最上級のカシミヤ製品を生産するためには《ジョンストンズ》に頼るしかない、ということだ。
創業から約220年が経過した今現在も、創業の地であるエルガン、そしてホーイックの自社工場にて、最上級のモノ作りを続けている名門だ。


Information

ジョン スメドレー銀座店

tel:03-3571-0128
www.lea-mills.jp/item/johnstons
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Trade Model :
SCARF (CASHMERE)

スコットランドのミリタリーに由来するブラックウォッチを採用したカシミヤストール。
軽量で柔らかく、滑らかな肌触りや上品な光沢感という、カシミヤ特有の魅力が堪能できる。

特徴的な起毛感やしなやかな風合いを生み出すのは、アザミの実を使用する専用起毛機によるもの。
このアザミの実を使用する技法は、開発当時から変わらぬまま受け継がれている。

200年以上の伝統で紡がれたストールを、ぜひ1つ押さえておきたい。
¥3 5 0 0 0

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