
新人編集の日々。
7月も中旬にさしかかり、暑さも本気を出してきましたね…。
梅雨明け特有のジトっとした、やる気を削ぐような暑さです。
せめてカラッとした暑さ、海辺のあの心地の良い暑さをくれ…という一心で
また香水を買ってしまいました。ここまですべて言い訳です。
さて今回惚れ込んでしまった香水、
イタリアはカプリ島産まれの《カルトゥージア》から「リジェア」。
それはまさにひと目惚れ、ならぬひと嗅ぎ惚れでした。
お初にお目にかかります、なパッケージに吸い寄せられ香りを確かめると
これまたお初にお鼻にかかります、な不思議な香り。
誘惑に負けそうになりながら、どうにか手首に一吹きすることで耐え
まだ分からないぞ、と言わんばかりに香りの変化をチェックする帰り道。
結果、すごく良い。
募る想いが私に「リジェアたん」と呼ばせるまでになった数日後、改めて迎えに行きました。
肝心の香りはというと、カプリ島の鮮やかな色彩を思い起こすような濃厚さと
山に連なる家々を吹き抜けるカプリの風のような爽やかさが共存する香り。
フルーティーなのに、なんだか動物的な、本当に不思議な香りです。
強く感じるのはカンラン科の植物から採取されるオポポナックス。
甘く落ち着いていて、アンバーにも似た印象を受けます。
このオポポナックスが「リジェア」の鮮やかで動物的な部分ならば、
夏らしく爽やかな風を吹かすのはトップノートを飾るレモン、オレンジ、マンダリン。
カプリ産のフレッシュな柑橘系が香り全体を軽くしてくれるのです。
あとで聞けばこの「リジェア」 という名は
古代ギリシャ神話に登場する人魚の名前なんだそうな。
どうりで魅惑的な女性「リジェアたん」が浮かんだわけだ…とひとり納得したのでした。
新人編集K