- HOME
- clip OMEGA, Traditional Brand Dictionary
- 【O】 OMEGA
File no. 015
《OMEGA / オメガ》
時計産業の聖地、スイス。
伝統と歴史、そして優良メーカーがひしめきあうこの地に、昔から変わることのない価値観を保ち続ける《オメガ》がある。
始まりは1848年。
創業者であり、時計師であったルイ・ブラン氏が、スイスウォッチの中心地の1つであるジェラ山脈のラ・ショー・ド・フォンに時計工房を開設する。
30年間に渡って地道なハンドメイドから分業体制による製法へとシフトし、1877年には前身となる《ルイ・ブラン&フィルズ》社を設立するが、彼はわずか2年後に他界。
その後の会社は、息子であったポールとセザールの兄弟に引き継がれ、現在本社が置かれているビエンヌの街へと移転する。
同社は、その当時としては革新的だった自社一貫生産体制で操業。
1885年にはレバーエスケープメントを採用したラブラドールを発売し、19世紀後半の精度としては驚異的ともいえる日差30秒を実現したといわれている。
その信頼度の高さはスイス中に知れ渡り、4年後には年間生産10万本を誇るスイス最大手の本格時計メーカーへと成長を果たした。
1892年には音で時刻を知らせる機能、ミニッツリピーターを世界で初めて腕時計に搭載したほか、1894年には当時のセオリーを覆す最高性能の新型ムーブメント、オメガキャリバーも発表。
この精度の高さを由来に、究極を意味するギリシア語の最終文字”Ωマーク”が冠されるようになる。
実際に正式社名を掲げたのは1903年ではあるが、これが《オメガ》ブランド誕生の瞬間であるといえるだろう。
20世紀に入ってからは第一次世界大戦などの抗争で腕時計がさらに実用化され、各国の正式な装備品として迎えられる。
それと同時に《オメガ》が精力的に活動していたのは、天文台に関する精度の樹立。
1900年頃から始まったこの精度との戦いは、約40年後になるとキュー・テディントン天文台の精度コンクールで12回におよび1位の座に輝くという驚異的な数字を残す結果となった。
ブランド初の自動巻腕時計を発売した1940年代には、世界的な名作「シーマスター」が誕生。
そして追うこと9年後の1957年に完成したのが、本作「スピードマスター」だ。
このモデルは1965年にはNASAの公式時計として採用され、1969年のアポロ11号とともに月面へと降り立ったことで有名な逸品。
その堅牢な作り込みと洗練されたデザイン、確かな時を刻む精巧さは、世界中の時計ファンを虜にした。
この経緯は、それまでストイックに精巧さを追求し続けた同ブランドの賜物にほかならない。
まさに人類とともに歴史を歩んできた《オメガ》の時計たち。
これから先もさまざまな時代背景とともに語り継がれるブランドであることは言うまでもないだろう。
Information
オメガお客様センター
Tel: 03-5952-4400
http://www.omegawatches.jp
-----
Trade Model :
Speedmaster Professional
時計史上、初めて月面で時を刻んだ時計として有名な「スピードマスター プロフェッショナル」。
通称"ムーンウォッチ"。
1957年の誕生以来、半世紀以上に渡って愛され続けてきた《オメガ》を象徴する1本で、NASAに認められた精巧さはお墨付き。
黒い文字盤や視認性を高めるアルファ型ハンド、滑らかな弧を描くドーム型の風防など、端正で飽きのこない正統派ならではの顔立ちが魅力だ。
¥510000
(※特製ムーンウォッチボックス付き)