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- 【I】INVERTERE
File no. 185
《INVERTERE/インバーティア》
ダッフルコートは、ベルギー・アントワープ近郊の “DUFFEL(デュッフェル)” という街で織られた毛織物に由来するといわれているが、ダッフルコートで有名なブランドといえばイギリスブランドが最有力だ。
それもそのはず、ダッフルコートがカジュアルコートとして広まり定着したのは、第二次世界大戦中にイギリス海軍が軍人用コートとして採用したことがきっかけになっているから。
イギリス海軍の厳格な基準をクリアするために磨かれてきたプロダクトは他を寄せ付けない高いクオリティを獲得し世界を席巻、今現在も世界最高峰として愛され続けている。
そんなイギリスが誇る名門ブランドとして有名なのが《インバーティア》に他ならない。
ハロルド・パーキンと、彼の二人の兄弟によって1904 年に設立された同ブランドは、ニュートン・アボットの中心部にある店舗の上でコートの製造を開始。
そして世界で初めてのリバーシブルコートを開発し、富裕層に向けて販売した。
1900 年当時、リバーシブルコートは革新的な技術。
その生産に関する技術特許をいくつも取得したとされる資料は、現在も大切に保管されている。
ブランド名の《INVERTERE》には、ラテン語で “ぐるりと向きを変える” という意味があり、リバーシブルコートの愛称として親しまれた。
第二次世界大戦後には、世界へと輸出を広げるべく製品の拡充が計画され、現代的なダッフルコートをはじめとするさまざまなコートが生み出された。
富裕層向けに開発したリバーシブルコートで着時に実績を積んできた同ブランドは多くの人々に支持され、輸出先でも着実にファンを獲得するが、1980 年代に入ると諸事情により工場が閉鎖してしまう。
やむなく《インバーティア》のコートは市場から姿を消しつつあったが、もともと製造に携わっていた技術者が立ち上がり、伝統的なコートの製造を再スタートさせた。
写真の「ニュートン アボット ダッフルコート」は、《インバーティア》の100 年を超える歴史と伝統、脈々と受け継がれてきた技術が集約された、ブランドを代表するダッフルコートの1つ。
最高級の生地メーカーの生地を用いて仕立てられるサヴィル・ロウの上質なスーツのように、本作も歴史ある名門生地メーカーの最高級ウールヘリンボーンを用いて丁寧につくられている。
本物のダッフルコートを探しているならば、《インバーティア》に注目してみてほしい。
Information
アイメックス
tel:03-5291-7534
https://imex-ltd.jp
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Trade Model :
NEWTON ABBOT
DUFFLE COAT
《インバーティア》を、そしてダッフルコートを代表する大定番。
1767年に創業した英国テキスタイル史の中でもっとも古い生地メーカーの1つ、《ジョシュアエリス》社の最高級ウールヘリンボーンが使用されている。
トグル留めボタンや大きめのフード、深めのポケットなど、伝統的なデザインは健在。
職人を介し、丁寧に時間を掛けて製造されるため、数十年着用しても型崩れしないといわれるほど耐久性に定評がある。
¥ 1 9 5 8 0 0